海外大学に通うって実際どんな感じ?
- Yui
- 2019年4月10日
- 読了時間: 8分
更新日:2019年4月17日
こんにちは、ゆいです。
前回までに「留学に行くべきか」や、
行くならまず手始めに「何からするべきか」などを記事にしました
今回は、もっと具体的に留学をイメージしてもらえるように、
「留学って実際どんな感じなの?」
というテーマでまとめたインタビュー形式の記事です
の3種類の留学について紹介しているので、
他の記事ともぜひ比較してみてください:)
自分は大学2年生の時にカナダへ半年間留学したので、(短期留学)
同じくカナダの大学に正規生徒として入学し、
長期留学中のSくん(現在2年生)に協力してもらい、
「海外大に入学する実際」のお話を聞いてみました

———ではいきなりですが、海外大学に入学してよかったことを3つ
挙げるならなんですか?
Sくん(以下S):まず大学の授業に関して言うと、
専攻を選ぶ時期が遅いことで入学後の選択肢が広がることですね
Y(筆者):いつ頃決めるんですか?
S:北米やヨーロッパの多くの学校では、2年生の時に自分の専攻を決められます。
日本では、受験生の時に学部を絞らないといけなくて、
転部も簡単ではないと聞くので、そういう意味では柔軟だと思います。
Y:確かに。
日本では、学部よりも「大学」で決めてしまう風潮も少なからずあるので、
第一希望の「大学」を優先させるあまり、「学部」は二の次になってしまうこともありますもんね。
S:そうですね。
それに、受験生の段階で決めた学部の勉強より、
実際入学してみて授業を受ける中で決める学部の方が、
自分の興味関心に近いものを選べると思います。
実際入ってみたら想像と違ったみたいな“ミスマッチ”も防げるのではないでしょうか。
Y:実際そういう経験をされている日本の大学生って意外と多いと思います。
さらに、自分が4年生になって思うことですが、
就職や将来を見据えた時に感じる“ミスマッチ”も防げるかもしれないですね。
S:かもしれません。
その点カナダの学生は、将来についても柔軟ですね。
卒業後すぐに働かない人も多いですし、旅に出たり、しばらくフリーターをしてお金を貯めたり、
日本人からしたら不思議なくらい自由に生きてます。
Y:なるほど。
授業自体の内容や形式については何かありますか?
S:もう一つのいいところで挙げようと思ったのですが、
“授業の質”も高いと思います。
Y:例えばどんな感じでしょうか?
S:まず、1学期間に取得できる単位の数が決まっています。
しかもそれが1年から4年まで結構均等に分けられていて、
日本の大学みたいに自分でウェイトを変えて、4年生は授業少なくするとかできないんですよ。
そのかわり、1つの授業あたり週に2コマあって、合計で3単位取得できる仕組みです。
うちの大学では基本的に金曜に授業がないので、週に4日で1日2、3コマずつくらいなので、
1学期間で4、5種類くらいの授業しか取れません。それでも単位を取ること自体は難しいので、
必然的に一つ一つの授業の質は高いように感じます。
Y:なるほど。
「海外の大学に入学するのは簡単だけど、卒業は難しい」って聞きますが、
そういうことなんですかね?
S:多分、、、
一つの授業でも毎回小テストがあったり、グループワークや
ディスカッションなど課題が多いので、毎回きちんとやらないと平気で単位落としますね。
Y:それはビビりますね。
S:でもみんな同じ条件なんで、慣れれば大丈夫ですよ。
こういうシステムで育ったからかわからないですけど、
カナダの大学には基本的に日本でいうサークルみたいなものが少なくて、
趣味でスポーツをやるコミュニティやボランティアなどのソサイエティはあるんですけど、
遊びがメインではないので、そういう環境もあって普段の生活は勉強がメインですね。
Y:勉強熱心なんですね。
S:そうとも言えないです。
逆に切り替えがすごくて、みんな遊ぶのも大好きなんで、
平日はバイトと勉強がっつりやって、週末はパーティーみたいな
オンオフの切り替えがすごいんで、ついていくのは大変ですね
Y:そうなんですね。
大学以外で、生活面などで感じる良いこととかもありますか?
S:多文化の中で生活する経験はやっぱり日本ではまだできないのかなと思うので、
貴重だと思います。
Y:カナダは多文化国家ですもんね。
S:そうですね。
いろんな文化があって、それぞれのバックグラウンドがあることが割と当たり前なので、
自分の常識もその中の一つになるというか、たくさんある中の一つに過ぎないっていう
自覚が芽生えて他の文化に寛容になります。
Y:具体的なエピソードとかありますか?
S:例えば、休日だったり自由時間の過ごし方の多様性がすごいですね。
宗教的なルールで日曜は教会に行ったり、遊びまくって休むことに徹する人もいれば、
休日を逆に鍛錬に使うインド人の友達もいます(笑)
日本でもみんな時間の使い方はそれぞれだろうけど、
なんかパターンがあるというか、あとは平日のコミュニティで休日も過ごして
プライベートも仲良しであることが良いみたいな風潮(?)がないですね。
みんなそれぞれだし、いい意味でも悪い意味でも無関心なのかもしれないです。
そういうのは気楽でいいなと思います。
———では逆に、「ここは日本の方がいいよ」とか、
長期滞在するからこそのデメリット的な部分はありますか?
S:そうですね、まず食べ物があまり好きではないです(笑)
ジャンクフードが嫌いなわけじゃないし、むしろ好きなんですけど
それだけだとやっぱり飽きるというか、長期間いるからこそ
日本食の素晴らしさを改めて再確認しますね。
Y:確かに、「食」って大切ですよね。
S:本当に(笑)
カナダはまだ国の歴史自体150年しかないので、
食文化自体もイギリスだったりから持ってきたものが多くて、
外国のものを手軽に食べられるので便利なんですけど、
やっぱりハリファックスは田舎だから、日本食が手に入りづらくて困ってます。
Y:長期滞在だからこその悩みですね。
S:そういう意味では、さっきいいところであげたんですけど
長く住むと多様性とか価値観の違いゆえのトラブルもあります。
Y:例えば?
S:例えば、今カナダの学生と3人でシェアハウスをしているんですが、
みんな空間やモノを共有することに抵抗がなくて、
部屋にも勝手に入ってくるし、勝手に人のもの使ったり、
帰ってきたら家でパーティーやってて知らない人だらけとか(笑)
プライベートがないっていうのがたまに居心地が悪かったりしますね。
Y:そういう時は喧嘩になったりするんですか?
S:いや、自分の場合はもう「慣れ」というか、
郷に入っては郷に従えで、あんまりそれに対して抗議しないんで、、、
でも、もし気にくわないことがあって、妥協できないと思ったら、
それはきちんと表明した方がいいですね。
本当に言わないとわかんないですし、
それこそ「察しろ」みたいな文化は一切通じないんで。
Y:なるほど。
長く住むとなるとメリットがデメリットにもなりうるんですね。
他には何かありますか?
S:もう一つあげるなら、サービスが適当なことですかね。
これ、接客のアルバイトしてると良い点でもあるんですけど、
サービスを利用する側としては、時々不便です。
Y:確かに、レストランとかスーパーのレジの人とかの接客は
いい意味でフランク、悪い意味で適当って感じですよね。
S:そうなんです。
自分はそういう適当さは気にならないんですが、
不動産関係だったり、携帯の通信や銀行の口座開設だったりの“契約”でも適当な時があって、
人によって同じ店でもいうことが違ったり、人が同じでも日によっていうこと変わったりで、
急いでたりすると、イライラしますね(笑)
Y:それは確かに、日本では考えられないですね。
S:長期滞在ならではの悩み、、、かな?

(メリハリを付けて、楽しむ時はとことん楽しむ!の図)
———最後に、現在海外大学に入学という形で長期留学を考えている人に
覚えておいたほうがいいこととか、必要な覚悟とか
ありますか?
S:そうですね、自分はカナダしか長期滞在したことはないので、
あくまでカナダの大学に入学っていうことなら、
「文化の違いとか、変化を楽しめる人」が向いてるかなと思います。
逆に、こだわりとか自分ルールがすごいあって、それ以外は受け入れられない人には
4年間はすごく長いかなと思いますね。
Y:楽しめるかどうかもですけど、楽しもうとする心意気があれば
大丈夫そうですね。
S:そうかもしれないです。
だから、無頓着というか無関心というかはある意味で大事ですね、
でも、同時に自己主張も忘れてはいけないので、
あくまでどこを妥協して、どこを主張するべきなのかの判断をできる人
だと個人的には強いと思います。
Y:「これだけは覚悟しとけ!」みたいなことはありますか?
S:うーん、
「自分に厳しくできる人」じゃないと流されちゃいますね。
だから、自分に厳しくしろ!ってことですかね(笑)
授業もそうですけど、やるかやらないかは自己責任っていうのが日本以上にすごい顕著なので、
羽目を外そうと思ったら変な話、犯罪みたいなところまで簡単に落ちていけるんですよ。
だからこそ、自分の時間だったり、モチベーションをマネジメントできる必要があるし、
それをしなくちゃいけないっていうのは覚悟しておいたほうがいいかな。
Y:アメリカだと銃社会だったり、そうじゃなくても若者とドラッグとかの距離が
日本より近いですもんね。
S:はい。
あとは、「新しい挑戦したい!」とか目新しさだけできちゃうのも危険
かなと思います。実際、海外の大学でできることのほとんどは日本の大学でもできるので、
ただ漠然と新しいことにチャレンジしたいっていうだけのモチベーションで4年っていうのは
長いのかな、、、と思いますね。
Y:なるほど。
目的は何にせよ必要ってことですね。
貴重なお話ありがとうございました。
「短期留学」についての前回記事はこちら>>
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